Camino de Santiago 旅日記

新しい旅を計画しています

【番外編】八ヶ岳主脈縦走

長い梅雨がようやく終わり、夏山シーズンの到来です

今年の夏は八ヶ岳に行くことにしました

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八ヶ岳概念図

八ヶ岳は学生の頃 縦走した経験があるのですが、最北部の蓼科山までたどり着くことができなかったので、今回は南の編笠山から北に向かい、蓼科山から下山するルートにしました

題して八ヶ岳主脈縦走です

全長 約40km  高低差約1,300m  累積標高登り/下り 約6,900/6,800m

 

2019.07.29

【1日目】

あずさ1号で小淵沢駅

予約済みタクシーで富士見平へ 15分 3160円

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イカー組は駐車場がある観音平まで行くので、ここでは私一人だけ

サクッと出発準備をして9:20出発

笹が生い茂る登山道  ひたすら登っていきます

執拗に迫ってくるアブを振りはらいながら進みますが、ザックの隙間から脇腹を刺され、物凄く痒い

ブヨの大群が攻めてきて、防虫ネットを持って来ればよかったと後悔

 

途中、観音平から登ってきた人たちを追い越し、はあはあゼイゼイ言いながら登ります

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苔むした岩の矢印と枝に巻かれたピンクリボンを頼りにどんどん高度を上げていきます

しだいに登山道の岩が大きくなり、体が悲鳴を上げてきます

いつも初日はキツイです!

それに、岩だらけで歩きにくい事この上なし

八ヶ岳の縦走は岩との戦いです

これからずーっと蓼科山まで岩だらけです

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何とか最初の山頂 編笠山に到着です

山頂からは下界が所々見えるだけ

下って行くと青年小屋が見えてきました

ここはもっと大きな岩で本当に歩きにくい!

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12:20 青年小屋到着です

今日のゴールはこの先のキレット小屋でテント泊の予定でしたが、15時ごろから雷雨の予報なので、ここでテント泊する事にしました

途中出会った若者二人から、昨夜キレット小屋のテントサイトで雷雨にあい、暴風と雷で生きた心地がしなかったとの話を聞いたので安全第一です

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小屋にあったベニヤ板を拝借し、テントの雨対策に使わせてもらいます

豪雨になれば至る所が川のようになりそうなテントサイトです

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水場は5分ほどのところにある、乙女の泉

冷たくて美味しい水でした

16時ごろ、雷鳴と共に雨

音ばかりで雨は大したことなく少雨

18時ごろにはおさまりました

ここの青年小屋は”遠い居酒屋”という別名もあり、酒盛りで山談義も楽しそうな山小屋なのですが、ここはグッと我慢して明日に備えることにしました

雨も上がり 辺りが寝静まった頃、空を見上げると満天の星

久しぶりに素晴らしい星空

初日終了

 

【2日目】

4:15 鳥のさえずりで目覚し時計

辺りはもう夜明けでした

いつもは朝食を摂ってから出発するのですが、昨日の短縮行程を挽回しなくてはならないので速攻で撤収し出発です

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遠くに富士山を眺めながら朝露に濡れた笹やシャクナゲをかき分け進みます

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振り返れば、昨日登った編笠山

遠方には中央アルプスの山並みが見えます

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しばらく行くと権現岳、赤岳の雄姿

天気も最高です

今日の目的地は黒百合平 果たして辿り着けるでしょうか?

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赤岳直下 頂上までもう少しです

赤岳頂上山荘が見えてきました

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やっと頂上に到達です

途中の岩場 ハシゴ クサリ場の連続で写真を撮る余裕はありませんでした

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赤岳天望荘には布団が干してあり、多くの登山客が泊まっていたようです

ここから急激に高齢者の登山客が増えてきました

中にはツアー登山らしきグループも、、、

途中、ヘリコプターで救助されている登山者もいました 滑落して骨折したそうです

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激混みの赤岳をさっさと通り過ぎ、横岳で小休止

行動食でエネルギーを補給して出発

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次に目指すのは硫黄岳

ようやくなだらかな山になってきてホッとします

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硫黄岳山頂です

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硫黄岳の東側

爆裂火口壁と呼ばれていて 過去の大噴火を物語っています

まだまだ今日の目的地は遠いです

夏沢峠で思案

1.オーレン小屋に下ってテントを張って風呂に入るか

2.本沢温泉に下って小屋泊まりで風呂に入るか

3.根石岳小屋で素泊まりするか

4.黒百合平まで頑張るか

当初の予定では白駒池が2日目の目的地だったのでどうしようか?

天気予報は雷雨の心配もなく今日は持ちそうです

水 根石岳小屋で調達できるとの情報です

黒百合平までのコースタイムは2:30

根石岳小屋で水を調達し黒百合平まで行くことにしました

水3L 背中にずっしりこたえます

おまけにまた東天狗岳からは岩領地帯

悪戦苦闘しながら なんとか黒百合平に到着です

コースタイム 10時間 疲れ果ててテント設営

しばらくは放心状態です

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テントサイトは使用料1,000円 八ヶ岳一番高額です

しかし、スノコ無料 トイレ綺麗 なのでこんなものかと妥協

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朝焼けの天狗岳の端っこです

 

 

【3日目】

今日も鳥のさえずりで起床

全身筋肉痛でバリバリの状態です

スープだけの朝食を済ませ 5:20 出発

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またもや岩、岩、岩

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それでも漸く北八ヶ岳の雰囲気になってきました

苔と倒木 いい感じです

中山、丸山を過ぎると麦草峠に出ました

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スペイン巡礼北の道ではお馴染みの動物の防御柵

ここでは鹿の防御柵がありました

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麦草ヒュッテで大休憩

コーラを買って行動食を流し込みます

ちなみにここではコーラは200円でしたが、山中の小屋では400円します

ここは車が入ってこれるのでこの価格なのでしょう

山小屋はヘリかボッカさんが運び上げるので仕方がない価格設定ですね

そういえば青年小屋で3名のボッカさんが無言で30kgぐらいありそうな荷を運んでいましたね

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茶臼山から縞枯山は縞枯現象の景色が拡がります

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これが一番歩きやすい木道

前から来る人とすれ違う時は大変ですが超楽チン

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暑い日差しを浴びながら、あえぎあえぎ北横岳に到着

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北には明日登る蓼科山がどーんと構えています

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壮絶な北横岳下り坂 疲労困憊です

そうしてやっとたどり着いた亀甲池

水が澄んでいていい景色

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小さな丘を越え、笹をかき分けて行くと双子池のキャンプサイト

水場まで遠く、雨が降ると浸水間違いなしのテント場

どうしようかと思案し

小屋素泊まり ¥5,000 を選択し最終日は楽チンコース

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おまけに晩御飯は、おこわと豚汁¥1,000とビール¥500 贅沢三昧です

部屋は大部屋に大阪から来た3人組のおっちゃん達と山談義をしながら床につきました

 

【4日目】

大阪3人組に気を使い5:15起床

スープを作って6時出発です

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双子山を過ぎ

大河原峠 ここまでは楽チンでしたが

蓼科山の登りは今までの疲労がピークになりあえぎあえぎの登山です

何人もの軽装の登山者に追い越され、なんとか山頂にたどり着きました

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蓼科山山頂はまるで賽の河原

見渡すところ一面が岩、岩、岩 地面はほんの少しだけ

でも、一応端から端まで行ってみました

が、下界は白樺湖が少し見えるだけで、富士山の姿は霧の中でした

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いよいよ全山縦走も終わりを迎えます

急坂下山です

ここも岩、岩、岩 もう膝はガクガクです

トレッキングポールはもう年寄りの杖です

ところどころ苔むした按分に出るとホッとします

が、行けども行けども急坂 岩、岩、岩

これから逆コースで縦走するという二人連れと少し話をし、気を取り直して足を進めます

炎天下の坂道をはあはあゼイゼイ言いながら、ようやく蓼科山登山口に到達

終わりました! やりました! 全山縦走です!

2時台のバスに間に合いました! 

と思ってバスの時刻表を見ると午後は3:45までありません 2時間待ちです!

諦めるしかありません

おまけに水も底をつきました

これからロードを歩く気もしません

待つしか選択肢はありません

1時間ほど待っていると、続々と下山して駐車場に向かう登山者が、、、、

その中の一人の方が近寄ってきて、良かったら私の車に乗って行きますかと声をかけてくださいました

ありがたい! 神様の降臨です!

神奈川県の厚木の方

車で各地を登山しているそうです

おまけに、蓼科温泉まで案内していただき、最後は宿まで送って貰いました

十分なお礼も言えませんでしたが、

本当に感謝、感謝です

 

【5日目】

温泉で汗を流し、疲れも取れ元気を取り戻すことができ帰路です

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バスで茅野駅まで向かいます

朝一なのにバスは登山客で既に満員

なんとか体をねじ込み40分、最後の格闘です

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この日は尖石縄文考古館に行く予定でしたが、下界は猛暑

あっけなく断念しチケットを変更し帰路につきます

駅の改札口にあった土偶のレプリカで我慢します

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ホームに行くと巨大な黒曜石

これも最後のお土産と思って記念撮影です

 

これで八ヶ岳主脈全山縦走は終わりです